うみさんぽ | Umisampo
大分県大分市の水族館「うみたまご」の屋外施設の拡張にあたって公募された、海の動物をイメージした遊べるアートの設計競技にて、グランプリを獲得した作品「うみさんぽ」である。子供から大人までがチョークで落書きを楽しむ貝殻型のドーム「シェリー・キャンバス」、螺旋状のイワシの群れを連想させる木製滑り台の「イワシ玉・スライダー」、カラフルな消波ブロックをサンゴに見立て、様々な遊びを想起させる「サンゴ・めいろ」の3点。ここで遊ぶ人々を海の生き物、別府の大空を海中に見立て、そこを散歩し渡り歩くような情景をイメージしている。
(シェリー・キャンバス)
貝殻の形をしたシェル構造の内側は少し地面が凹んでおり、ヤドカリが貝殻を借りて棲みつくような体験ができます。シェルの一部は、穴が穿たれてトップライトとなり、太陽の光が刻々と変化する様子は、水泡の揺らめきのように見えるでしょう。夏の陽射しを遮って涼のある洞窟に入ったようにも感じられると共に、幼い子どもから大人までがチョークで絵を描いて楽しめる空間となっています。
(いわし玉・スライダー)
螺旋状に丸まった形は大きな魚の形は小魚が群れを成すイワシ玉やスイミーを思わせ、それが木製の滑り台を内包します。積層構造を成す木質ブロックに包まれると魚の群れの中で泳ぐような体験となります。材料には大分の佐伯杉を用い、地域の資源へ目を向ける契機を創出します。さらに、イルカ水槽の正面に位置して新設エリアのシンボルとなり、待ち合わせ場所にもなります。
(さんご・めいろ)
色とりどりのテトラポットが立体的に連結され平面に広がることで、巨大な珊瑚のめいろを形づくります。子供たちはそこに生息する小魚になった気分で棲家を体験することが出来るでしょう。各々のテトラポットは、鉄骨ジョイントで連結され強度を保っています。
This work, "Umi Sampo," won a Grand Prix in a design competition for playable art inspired by sea animals, which was solicited to expand the outdoor facilities of the aquarium "Umitamago" in Oita City, Oita Prefecture. Shell-shaped dome "Shelly Canvas" for children and adults to enjoy graffiti with chalk. "Sardine ball slider" of wooden slide reminiscent of a group of spiral sardines. “Coral labyrinth” resembling colorful wave-breaking blocks as corals and recalling various games. Imagine the people playing here as sea creatures, the sky in Beppu under the sea, and strolling and walking there.
設計:KONNO+日本工業大学金野研究室
構造設計:ASA(鈴木啓、木村洋介)
所在地:大分県大分市 水族館うみたまご内 あそびーち
施工・製作:
シェリー・キャンバス:アンス・アート
いわし玉・スライダー:幸商事
さんご・めいろ:レンゾー工房
金物:梶原工業
竣工:2015.04.
Design:KONNO + NIT KONNO Lab.
Construction
Shelly Canvas:ans art
Iwash Slider:Yuki Shoji
Coral Labyrinth:Lenzo Studio
Location:UMITAMAGO, Oita-shi, Oita
Main use:playground
Material
Shelly Canvas:mortar shell
Iwash Slider:ceder timber
Coral Labyrinth:FRP modeling
Completion:04.2015